「わが庵は都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と人はいふなり」 喜撰法師
Q: 一万円札のモデルの鳳凰は左右のどちらでしょう(最終行に答え)
この歌は平安時代の初期に詠まれています。宇治はこのように平安京の辰巳(東南)15㎞程の地にあり、宇治川が琵琶湖から流れて、温暖な気候に恵まれています。この風光明媚な宇治に皇族や貴族の別業(別荘)が営まれました。中でも栄華をきわめた藤原道長の別業は、その子関白頼通によって1052年に平等院となりました。
1994年(平成6年)宇治川の対岸の宇治上神社とともに古都京都の文化財として世界文化遺産に登録されました。
浄土式庭園と言われる庭にある鳳凰堂は、1951年(昭和26年)に国宝指定された時から今も変わらず十円硬貨に刻まれ、また鳳凰堂の屋根の上の鳳凰は2004年(平成16年)より一万円札の裏面に描かれています。
鳳凰堂の中に座していらっしゃる阿弥陀如来(国宝)は定朝が彫った寄木造りであると確定している、唯一の仏像です。また鳳翔館には雲中供養菩薩52体(国宝)中26体が展示されていて、それらは天空に音楽を奏で、舞い、または座して祈り、極楽もかくありなんという空間になっています。
平安時代の末に平家に反旗を翻した最初の源氏、源三位頼政がついにこの地で自害したと言われる扇の芝など、実に見どころの多いお寺です。 リポート 荻野
A: 創建当初の鳳凰は鳳翔館にあり、展示室に入って一対の内の向かって右側の鳳凰です。